健康にも良い青汁はダイエットをする際の「補助食品」です。
つまり、青汁を飲めば痩せるというのは間違いだと言えます。
今回は青汁がダイエットにどのような効果があるのか、青汁の正しい飲み方などわかりやすく解説します。
青汁をうまく活用すれば、健康的にダイエットを続けることが可能です。
この記事を読んで「青汁の飲み方が知りたいな」と少しでも思っていただけたら嬉しいです。
青汁とは
青汁とは、おもに健康食品として利用される、緑色の植物を主原料とした飲料のこと。
昔は独特な苦みや臭いから罰ゲームとして使用されることも多かったですね!
某CMでも「あーまずい、もういっぱい」というキャッチフレーズでかなり認知度が上がった時期がありました。
当時はやはりまずかったのでしょうね。
でも、今では原材料の見直しが行われたり、はちみつや果汁などの甘味料が添加され、飲みやすく改良された製品も増えています。
そのため、健康や美容のために摂る食品のひとつとして利用されるようになりました。
現在では、液状のものだけでなく、冷凍や粉末状のものなども販売されています。
手軽に栄養補給出来る、利用しやすい健康食品のひとつとも言えます。
青汁は、ダイエットをする際の「補助食品」としておすすめですよ!
主な青汁の原材料
青汁には、主に3種類の原材料が使われています。
大麦若葉
大麦若葉は、イネ科の植物で、大麦が穂になる前の若い葉の部分を言います。
特に「SOD酵素」が豊富に含まれているのが特徴。
血管のしなやかさを保つ
細胞を老化させる活性酸素から細胞を守る
生活習慣病を防ぐ
という効果が期待できます。
ケール
栄養価が高く、「野菜の王様」と呼ばれることもあります。
中でも多く含まれているのは、皮膚や粘膜を丈夫にする効果が期待出来るβ-カロテンや、目の健康に良いとされるルテインです。
明日葉
明日葉には「葉酸」が多く含まれています。
葉酸は細胞が作られるときに必要な栄養素です。
とくに赤ちゃんを発育させる時期である妊娠中や授乳中の女性は積極的に摂ることが推奨される栄養素です。
また、葉酸は生活習慣病の予防にも働く効果が期待できるため、誰にでも摂り入れてもらいたい栄養素です。
3つの原材料に共通する栄養素の効果とは?
3つの食材に共通して豊富に含まれる栄養素は、βカロテン、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンC、ビタミンE、カリウム、カルシウム、鉄、食物繊維、クロロフィルなどです。
これらの栄養素から次のような効果が期待できます。
βカロテン「免疫力を高める」
βカロテンはビタミンAのもととなる成分です。
ビタミンAは皮膚や粘膜を丈夫にしながら免疫力を高めてくれます。
ビタミンB群「新陳代謝の活性化・疲労回復」
ビタミンB群は疲労回復のためのエネルギー源を作るのに必要な栄養素です。
また、脂質や糖質の代謝にも必要不可欠で、ダイエットに必要不可欠な栄養素と言えます。
ビタミンE「冷えの改善」
ビタミンEは血管をしなやかにして血流を良くし、冷えの改善につながります。
カリウム「むくみの改善」
カリウムは体内の水分量を調節するのに働きます。
体内の余分な塩分を排出するため、血圧の上昇を予防し、むくみ改善の効果が期待できます。
カルシウム「歯や骨を丈夫にする」
カルシウムの約99%は骨や歯に存在しています。
そのため、カルシウムが不足すると骨や歯がもろくなってしまいます。
カルシウムを摂ることで、骨や歯を丈夫にする効果が期待できます。
ビタミンC「ストレスの軽減」
ビタミンCは「抗ストレスビタミン」とも呼ばれます。
ストレスにさらされると、これに対応するために体内で大量のビタミンCが消費されます。
ビタミンCが不足すると、ストレスによる不調を引き起こしてしまうことも。
青汁には、ビタミンCが豊富に含まれているので、不足した分を補ってくれる効果が期待出来ます。
また、精神の安定に働くカルシウムも豊富に含まれているため、イライラを抑えます。
ビタミンC「美肌効果」
ビタミンCは肌の土台であるコラーゲンの生成に欠かせません。
青汁にはビタミンCが豊富に含まれているので、肌荒れが気になる方におすすめです。
鉄「貧血の予防」
血液の成分であるヘモグロビンをつくる鉄が多く含まれているため、貧血を予防します。
食物繊維「便秘の解消や改善」
食物繊維は、水分を含んで腸を刺激し、蠕動運動(ぜんどううんどう)を促して便秘を解消・改善します。
βカロテン・ビタミンC・ビタミンE・クロロフィル「老化防止」
ビタミンA(βカロテン)、ビタミンC、ビタミンEは「抗酸化ビタミン」と呼ばれ、細胞の酸化(=老化)を抑える働きがあります。
緑の色素成分であるクロロフィルも抗酸化作用がある物質です。
青汁に副作用はあるの?
青汁は健康食品であり、薬ではないので、適量を飲んでも基本的には副作用はないとされています。
青汁に含まれる大麦若葉やケール、明日葉などの原材料は、栄養価が高く、ビタミンやミネラル、食物繊維などが豊富です。
日常で頻繁に摂る野菜と比較しても含有量が高く、健康面では魅力的な食品だと言えますね!
しかし、「身体に良いから」といって飲みすぎてしまうと、栄養素が過剰になり、その結果、副作用が現れる場合があるので、注意が必要です。
青汁に含まれる栄養素のうち、以下が過剰症が起こる可能性があるものです。
一つ一つみていきましょう!
食物繊維
青汁には、食物繊維が豊富に含まれています。
食物繊維には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の2種類があり、青汁には両方の食物繊維が入っています。
そのうち不溶性食物繊維を過剰に摂ると、腸の動きが激しくなりますし、水溶性食物繊維には、便に水分を含ませ柔らかくする働きがあります。
つまり、どちらも多く摂りすぎると下痢や便秘を引き起こす場合があるということ。
下痢を起こすと、身体に必要なナトリウムやカリウムなどのミネラル分が排出され足りなくなり、その足りない分の副作用として、胸のむかつきや吐き気、しびれなどの症状を起こしてしまうことがあります。
脂溶性ビタミン
ビタミンには水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンがあります。
水溶性ビタミンはたくさん摂っても尿として排出されますが、脂溶性ビタミンは排出されず体内に蓄積されやすく、過剰症を引き起こしやすい栄養素です。
一般的な青汁に含まれる脂溶性ビタミンは、以下のものです。
ビタミンE
過剰摂取によって下痢や吐き気、疲労感、頭痛などを起こす可能性があります。
ビタミンEの1日あたりの耐容上限量は、成人男性で800~900mg、成人女性で650~700mgです。
しかし、ほとんどの製品において、青汁1杯に含まれるビタミンEは1mg以下です。
つまり、青汁だけで過剰症を引き起こすことはほとんど考えられませんが、ほかのサプリメントなどと併用する場合には、気をつけましょう。
ビタミンK
過剰摂取による副作用はほとんどありません。
しかし、血栓を予防する薬「抗凝血剤(ワーファリンなど)」を服用している方は、薬の作用が阻害されるため一緒に飲むことはできません。
妊娠中や授乳中には、赤ちゃんへの影響を示唆する研究もあるため、過剰摂取に気をつける必要があります。
なお、脂溶性ビタミンのひとつにビタミンAがあります。
青汁には、ビタミンAの前駆体(ビタミンAになる前の状態)である「β-カロテン」も含まれています。
しかし、β-カロテンは過剰摂取しても、過剰な分はビタミンAに変換されずに排出されるため、心配ありません。
ミネラル
ミネラルには鉄とカリウムが含まれます。
鉄
過剰摂取により便秘、吐き気、嘔吐などの胃腸障害を引き起こす可能性があります。
カリウム
カリウムは過剰摂取をしても余分なものは尿として排出されるため、過剰症の心配はありません。
しかし、カリウムを排出する腎臓の機能が低下している場合には、うまくカリウムが排出できずに、高カリウム血症を引き起こしてしまう可能性があります。
高カリウム血症になると、嘔吐やしびれ、脱力感、筋収縮の異常などが現れることがあります。
心臓への負担もあるため、腎臓の機能低下などの心配がある場合には、カリウムの多い青汁は避けた方がいいでしょう。
青汁をダイエットに用いる際の注意点2つ
青汁を飲むときに注意したい2つのポイントをみてみましょう。
青汁はあくまでも栄養補助食品!置き換えダイエットはNG!
ダイエット中にも必要な栄養素を沢山含んでいます。
青汁に含まれる主な栄養素
食物繊維、ビタミンB群、カリウム、カルシウム、鉄、βカロテン、ビタミンC、ビタミンEなど
これらは便通を良くしたり、体の代謝をあげたりすることに使われる、大切な栄養素なので、ダイエット中は特に意識して摂取したいもの。
「1食分、青汁に置き換えて、流行りの置き換えダイエットしてみようかな」と思ったことはありませんか?
このダイエットの仕方はおすすめできません!
なぜなら、青汁はいくら栄養満点と言えども、動物性たんぱく質や脂質などの栄養が含まれておらず、全ての栄養を補っているわけではないからです。
ダイエットはバランスのとれた食事と、適度な運動からです。
青汁は、ダイエット時の栄養サポートとして飲むのがおすすめです。
青汁に頼りすぎないようにしてくださいね!
今服用中の薬と青汁の相性もチェックしよう!
青汁には沢山の栄養素が含まれています。
飲み合わせの悪い薬がありますので医師と相談する必要がある場合もあることを覚えておきましょう。
ワーファリンなどの血液をサラサラにする薬
青汁には、ビタミンKが含まれいます。
これは、血液をサラサラにしてくれる効果が期待出来る栄養素です。
ワーファリンなどの血液をサラサラにするお薬と一緒に青汁を飲むと、その効果が強まってしまう可能性があります。
もし、このようなお薬を現在飲んでいて、ダイエットに青汁を活用したい!と考えている方は、かかりつけの医師または薬剤師に確認した上で決めてくださいね。
腎臓の機能を改善する薬
青汁には、体内の水分量を調整したりする役割のあるカリウムが含まれています。
腎臓が悪いと、「高カリウム症」というカリウムをうまく体外に排出出来ない症状が出ることがあります。
カリウムの摂取を制限されている方や、腎臓の機能を改善するお薬を飲んでいる方は、かかりつけの医師または薬剤師に相談した上で、ダイエットで青汁を飲むか決めてください。
ダイエットに効果あり!青汁を飲むおすすめのタイミング
ダイエットで青汁を活用する際にお勧めしたいタイミングを紹介します。
ご飯を食べる前に青汁を飲もう!
ダイエットで青汁を活用する時、一番おすすめのタイミングは、「ご飯を食べる前に飲む」です。
青汁を飲んで、空腹を少し落ち着かせてから食事をすると、ダイエットに大敵のドカ食いを予防することができます。
また、食物繊維が多く含まれている青汁を選ぶと、食後の血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
血糖値が急上昇すると、血糖値を下げる働きのある「インスリン」の分泌量が増えます。
インスリンは、血糖を取り込んで、体ですぐ使うことの出来るエネルギーに変換し、血糖値を正常に保とうとします。
しかし、インスリンが増えすぎてしまうと、そのエネルギーが余ってしまい、余ったエネルギーを脂肪として体に蓄えてしまうのです。
青汁を飲んでいれば、血糖値の急上昇を防いでくれるので、過剰にインスリンが分泌されずに済みます。
運動や筋トレ後に飲もう!
運動や筋トレ後にはプロテイン!が当たり前になっていますね。
もちろんタンパク質などをしっかり摂ることも重要ですが、運動や筋トレで失ったその他の栄養素も補給してあげることも大切ですよ!
運動をすることで、エネルギーの消費が増えるとエネルギーを作るための必要な栄養素である、ビタミンB群の消費が盛んになります。
また、運動すると沢山呼吸するので、体の中に酸素が増え、その結果、体に悪い影響を与える活性酸素も増えてしまいます。
増えた活性酸素を取り除くために、抗酸化作用のある、ビタミンAやビタミンEが体内で多く消費されていきます。
運動をしていると、体は良い意味でも悪い意味でもストレスを感じています。
ストレスを感じると、これに対応するためにビタミンCが多く消費されてしまいます。
運動することで、汗をかくと、ミネラルである、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなどが、水分と一緒にどんどん流れていってしまいます。
ビタミンB群、ビタミンA、ビタミンE、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、水分。
これらがしっかり含まれているのが「青汁」なのです!
筋トレや運動後に青汁を飲んで、失われたこれらの栄養素をしっかり補給することをおすすめします。
朝起きてから飲もう!
朝は、水分やエネルギーを欲している状態です。
バタバタしていると、ついつい朝食を摂り忘れてしまうこともありますよね。。
そんな時は、栄養満点の青汁を飲んで、手軽にビタミン類、ミネラル類、食物繊維を摂取しましょう。
ダイエット中はただでさえ栄養が偏りがちになってしまいますし、朝に栄養を摂ることで、1日の体のベースを作ることができます。
また、青汁を飲むことで胃腸が刺激され、排便を促してくれます。
便秘が気になる方は、青汁を飲んでトイレに座ることを朝の習慣にしてみてはいかがでしょうか?
青汁ダイエットで健康的にダイエットをしよう!
いかがでしたでしょうか?
青汁=ダイエット、ではなくダイエットを支える補助食品であるのがわかりましたね!
一食置き換えダイエットには不向きなドリンクですが、うまく活用すれば体に負担があまりかからない状態で体重を落とすことができます。
また、体が必要とする栄養素も青汁で補うことができます。
ダイエットだけではなく、健康維持目的でも青汁を日常の食生活の一部として取り入れてみてはいかがでしょうか?